「寸志」「ボーナス」「賞与」の違いとその相場について

言葉の違い

いざという時のために、大画面テレビを購入したとのこと、羨ましいですね!夏と冬に訪れる特別なイベント、いわゆる「ボーナス」の時期が関係しているのでしょうか。

 

「ボーナス」は、場合によって「寸志」や「賞与」として支給されることもあります。

どの名称でも、通常の給料とは別に支給される臨時的な報酬ですが、これらの言葉の違いと相場について、さらに企業の意図にも触れながら解説していきましょう。

 

1.寸志、ボーナス、賞与の違いは?

実は、法的には寸志、ボーナス、賞与の間に明確な違いはありません。

各企業が内部のルールにより使い分けている場合もありますが、労働法などにおいてこれらを区別する規定は存在しません。名称の選択は企業の創設者や定義に委ねられているため、どの用語を使用するかは企業の方針によるものです。

 

ただし、就業規則に従う義務が企業側にはあるものの、ボーナスや寸志を支給する規則を必ず設ける必要はないのです。これらは基本的に企業の善意に基づく臨時的な報酬(ご褒美)と言えます。

 

現在では、以下のようなイメージが一般的です:

  1. 賞与(ボーナス):定期給とは別に支払われる特別な給与。一般的には夏と冬の年2回。
  2. 寸志:目上の人から目下の人への感謝を示す少額の贈り物や心ばかりの報酬。

 

法律上の違いはないものの、企業の就業規則によってはこれらに違いが設けられている場合があります。次に、これらの違いをもう少し具体的に見ていきましょう。

1-1. 寸志と賞与の違いとは?金額相場はどれくらい?

「寸志」と「賞与」は、表面上は区別されることが多いものの、実際には企業によっては「寸志」と「賞与」を別々に扱っていることもあります。

一方で、一部の企業では「寸志」のみを使用している場合もありますが、これらの分け方の基準は何でしょうか?

1-2. 寸志とは?金額の相場は?

「寸志」とは、歓迎会や送別会などの際に上司が部下に渡す少額の金銭や、葬儀などでお手伝いをしてくれた人への感謝の気持ちを表すものです。

一般的には、金額は5千円程度が相場ですが、場合によっては「賞与」の代わりに新入社員やパート、アルバイトに対しても「寸志」として支給されることがあります。こうした場合の金額相場は数万~5万円程度です。

 

大きくない企業では「賞与」の代わりに「寸志」として感謝の意を表すこともあります。

ただし、こういった場合の金額は「賞与」より少なくなる傾向にあります。企業によっては「賞与」を「寸志」と呼ぶこともありますが、この場合は金額的にも「賞与」と同様と考えてよいでしょう。

1-3. 賞与とは?金額相場は?

「賞与」は、査定に基づき前年度の貢献度から支給額が決定されます。そのため、金額は企業の業績や個人の成果により変わります。

一般的には、月給の数倍という形で支給されることが多いですが、具体的な額は企業や個人によって異なります。

1-4. 寸志とボーナスの違いは?

「ボーナス」とは、賞与と同じく「給料とは別に特別に支払われる給与」を指します。一方で「寸志」は、「ボーナス」と同じく「お給料とは別に特別に支払われる給与」の形態の一つですが、金額が少ない場合が多いです。

1-5. 賞与とボーナスは同じもの?

「賞与」と「ボーナス」は、実質的にはほとんど違いがないと言えます。主な違いは用語の違いであり、それぞれの言葉が持つ歴史的な背景や意味合いによるものです。

1-6. 賞与の歴史

「賞与」という制度は、意外にも江戸時代まで遡ります。

この時代、商人たちは奉公人に対して、お盆と年末に衣服を「お仕着せ」として支給していました。この「お仕着せ」は、幕府や主人が身分の低い者に仕事着を与えることを指し、「四季施(しきせ)」が語源とされています。この伝統が、現代の賞与、つまり通常給料とは別に支給される特別手当の原型となりました。

 

時代が進むにつれ、衣服以外の形での特別手当も登場しました。

夏には「氷代」、冬には「餅代」として支給されるようになり、これが現在の賞与の基礎となりました。日本の商店などでは今でも「餅代」という表現が使われることがあります。これは、雇い主の感謝の気持ちが込められた言葉です。

賞与は、江戸時代の日本発祥の「お仕着せ」や「氷代・餅代」がもとになった制度なのです。

1-7. ボーナスの歴史

「ボーナス」という言葉は、元々ラテン語の「Bonus(ボヌス)」に由来し、ローマ神話の成功と収穫の神「ボヌス・エヴェレントス」を意味していました。この言葉には「ラッキー」や「特典」「おまけ」といった意味合いもあります。

 

欧米でのボーナスの概念は、日本のそれとは少し異なり、仕事で良い成果が出たときに従業員に還元されるものを指しています。この概念を日本で初めて取り入れたのは三菱で、明治時代に船会社として成功を収めた際に社員の奮闘を称えて支給されました。1876年(明治9年)のことです。

 

ただし、毎年決まった時期に支給されるようになったのは、1888年(明治21年)以降で、当初はお給料の1~3割程度でした。夏と冬のボーナスが定着したのは、第二次世界大戦後の労働運動が盛んになった時期です。

家計の出費が増える夏と冬に合わせて年2回支給されるようになり、これにより「ボーナス」と「賞与」は事実上同義となりました。

 

2.寸志、ボーナス、賞与の違いと金額の相場

寸志、ボーナス、賞与の3つの特別報酬には微妙な違いがあります。それぞれの違いを金額の相場も含めて詳しく見ていきましょう。

2-1. 支給のタイミングは?

  1. 賞与・ボーナス:通常、夏と冬の年2回に支給されます。
  2. 寸志:新入社員の場合、2年目以降の社員が賞与をもらうタイミングや、歓送迎会、葬儀などのお礼として支給されることがあります。

2-2. 支給の理由は?

  1. 賞与・ボーナス:業績や会社への貢献度に基づく感謝の表現として支給されます。査定に基づく金額が決まります。
  2. 寸志:短期間の勤務や、会社の利益に直結しない貢献に対して、感謝の意を示すために支給されます。

2-3. 支給条件は?

  1. 賞与・ボーナス:一定期間の在籍が必要で、正社員や契約社員などの特定の雇用形態に限定されることがあります。退職時期によって支給が変わることも。
  2. 寸志:特に定められた条件はなく、上司の裁量によることが多いです。

2-4. 支給方法は?

  1. 賞与・ボーナス:銀行振込が一般的です。
  2. 寸志:手渡しで支給されることが多いです。

2-5. 金額の相場は?

  1. 賞与・ボーナス:一般的には月給の数か月分が目安となりますが、具体的な金額は企業によって異なります。
  2. 寸志:新入社員やアルバイト、パートなどへの支給では数万円から5万円程度が相場ですが、飲み会などの場合は5千円からが一般的です。

 

3.まとめ

「賞与・ボーナス」が自動的に支給されると思っていた方もいるかもしれませんが、実際には企業の方針や業績によって異なります。

寸志は少額ですが、企業や上司の感謝の気持ちが込められていることを理解すると、受け取り方も変わってくるかもしれません。

この記事が皆さんの理解を深める一助となれば幸いです。

 

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