多くの方が、「シーチキン」と「ツナ」は、何らかの理由(地域の差や調理方法など)で異なる名称を持つが、本質的には同一の食品だと考えがちです。
実際にこれらの商品を試食してみると、「似ている? それとも違う?」という疑問が浮かぶかもしれません(一部の方にはそのように感じないこともあり得ます)。
では、なぜ名称が異なるのでしょうか?
これはなんとも不思議な話です!
日常的に目にする食品に、こんな謎が隠されていたとは! これは興味深いですね。これがこれからの「ツナマヨ」入りおにぎりの味に影響を与えるかもしれませんね……これは困ったことです。
ですが、心配無用です。
ここで、「シーチキン」と「ツナ」の違いについてご説明しましょう。
1.「シーチキン」と「ツナ」の違い、混同について
多くの方が、シーチキンとツナの違いについて疑問を抱いています。これらは、一般的に缶詰として知られていますが、実際には明確な違いが存在します。
簡単に説明すると、シーチキンははごろもフーズによって製造されるツナ缶のブランド名です。一方で、他の多くの会社が生産する一般的なツナ缶は、単にツナ缶として販売されています。
シーチキンは、はごろもフーズが登録した商標で、ツナの缶詰として知られています。
では、ツナとは一体何なのでしょうか?
1-1.ツナの定義
ツナは英語で「tuna」と表記され、マグロ、特にオイル漬けにされたマグロの肉を指します。科学的には「スズキ目サバ科マグロ族マグロ属」に属する魚の総称で、クロマグロやメバチマグロ、ビンナガマグロなどが含まれます。
ツナ缶には主にビンナガマグロ、キハダマグロ、メバチマグロなどが使用されており、原料によってツナ缶は「ホワイトミートツナ(ビンナガマグロを使用)」と「ライトミートツナ(キハダやメバチマグロ、カツオを使用)」の2種類に分けられます。
驚くことに、ツナ缶にはカツオも含まれています。カツオは「スズキ目サバ科マグロ族カツオ属」に分類され、英語では「skip jack」または「tuna」と呼ばれます。そのため、ツナにカツオを使用することに問題はありません。
ツナ缶の種類は、缶に表示された「ライト」や「マイルド」、「ホワイトミート」によって区別され、これらは加工後の魚肉の色合いに基づいて名付けられています。
1-2.シーチキンについて
シーチキンは、市場で半数以上のシェアを持つはごろもフーズの商品であり、ツナ缶と同義に扱われていることが多いです。
はごろもフーズは、昭和初期に設立され、ツナ缶を日本の食生活に導入した先駆者です。シーチキンの商標は昭和33年に登録され、その後、広告により一般に広く普及しました。
他にもいなば食品やマルハニチロなどのツナ缶を扱う会社があり、それぞれ異なる種類のツナ缶を提供しています。
シーチキンは、はごろもフーズの商品ブランドであり、ツナ缶の一種です。セブンイレブンが初めてツナのおにぎりを販売した際、シーチキンが使用されていました。現在では、ファミリーマートなどがシーチキンを使用したおにぎりを提供しています。
2.「シーチキン」と「ツナ」の違いについて
シーチキンとツナ缶の違いについて詳しく見てみましょう。
2-1.ツナの定義
英語で「tuna」と表されるツナは、主に「スズキ目サバ科マグロ属」に属する魚の肉を指します。カツオも、「スズキ目サバ科マグロ族カツオ属」に分類されるため、ツナの範疇に含まれるとされています。
2-2.ツナ缶の特徴
ツナ缶は主にマグロやカツオを水煮や油漬けに加工して作られます。近年では、低カロリーかつ低脂肪を意識した製品や、食塩・オイル不使用で天然水のみを使用した無添加タイプのものが人気を集めています。
ツナ缶の主要な種類には、「ビンナガマグロ」を原料とする「ホワイトミートツナ」と、「キハダマグロ」「メバチマグロ」「カツオ」を使用した「ライトミートツナ」があります。これらは通常、缶詰に「ライトツナ = ライト / L」「カツオ使用 = マイルド」と表示されることが一般的です。
ツナ缶とシーチキン缶には、ブロックタイプ、チャンクタイプ、フレークタイプなど、さまざまな形状があります。
2-3.最も一般的なツナ缶
市場に最も多く流通しているのは「シーチキン」です。はごろもフーズのシーチキンは、市場に出回るツナ缶の半数以上を占めています。
2-4.「シーチキン」と「ツナ」味の違い
味に関しては、シーチキンが必ずしも一番おいしいとは限りません。多くの人が「シーチキン」を指して「ツナ缶」と言いますが、実際には他のツナ缶も広く利用されており、違いに気付かないことが多いです。重要なのは「油漬け」か「水煮」かという点です。
3.まとめ:「シーチキン」と「ツナ」の違い
これまで私たちは、日々の気分や状況に応じて、「ツナ」と「シーチキン」を使い分けていたようです。
特におにぎりにおいては、「ツナマヨ」が「シーチキンマヨ」よりも一般的であることが多いですが、実際には「ツナ=シーチキン」というイメージが強く根付いていました。
はごろもフーズの「シーチキン」は、その影響力において注目に値します。でも、そのおいしさのために、我々はすぐに許してしまうのです。そして、これからも「シーチキン」と「ツナ」は私たちの食生活において大切な存在となるでしょう。
この記事を読んで、皆さんの美味しい食生活(おにぎり、サンドイッチ、パスタ、その他さまざま)に対する疑問や不明点が解消され、少しでも心地よさを感じていただけたら幸いです。